高度経済成長期に行われた工事とは

課題に対処していくために

工事ラッシュの功罪

当時多く行われたものに埋め立て工事というものがあります。
臨海部の工業用地を確保するために遠浅の地形である干潟を埋め立てるというものです。
都市に近い湾にある多くの干潟が工場の集積地へと変貌しましたが、その反面、干潟の生態系を破壊する結果となりました。
また山間部でも、水力発電のために建設された大規模なダムは多くの森林を破壊する結果となりました。

経済を優先すれば環境保護がなおざりにされるという事態は現在でも変わりませんが、公害問題が顕著になっていくこの時期は特に、そういった意識が低かったといえます。
これらの問題を解決していくと同時に、環境に負荷を与えない技術の開発といったものも、現在求められているのかもしれません。

年をとった建物

またもう一点、現在の視点から見逃すことができないのは、建物の劣化状況です。
高度経済成長期には多くの建物が建設されたものの、それらはすでに設備更新を必要とする段階に来ています。
さらに、この時期の建設が急ピッチで進められたことから、人手や資材の不足から耐久度の低い建造物が存在するということも事実です。
したがって耐用年数に限らず、建物の安全性を検査しておくことは必要不可欠です。

私たちの暮らしに欠かせない建設業の歴史を高度経済成長という時期と重ね合わせながら見てきましたが、この時期の建設業はまさに黄金期であったということがわかると思います。
現在でもそれらの恩恵を受けていますが、一方では対処すべき問題も含まれています。
この歴史的価値を改めて見直し、改良発展していくことが建設業の使命であるといえるかもしれません。


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