高度経済成長期にもっとも行われた工事の種類とは

高度経済成長期に行われた工事とは

国民の生活を変えた高度経済成長

建設業の発展を追っていくと、いくつかポイントとなる出来事がかかわっているのがわかります。 政府の主導した全国総合開発計画をはじめとして、1960~70年代の国際的なイベントの数々など、建設ラッシュの契機となったものをいくつも拾い出すことができます。

政治の歴史から見る建設業の発展

高度経済成長期は1950年代から始まり、石油危機の起こる1973年ごろまでの期間に当たります。
この時期日本は年平均10%の経済成長を達成し、1968年には国民総生産(GNP)が世界第2位となりました。
「一億総中流」という言葉に代表されるように、経済が豊かになるにつれて私たちの暮らしも変化し、1960年代には白黒テレビ、洗濯機、冷蔵庫といった三種の神器、1970年代には車、クーラー、カラーテレビといった3Cが普及します。

しかし生活の変化で欠かすことのできないのが、建設ラッシュに伴う交通、住居の利便性の向上であるといえます。
高速道路や新幹線などの交通網の整備は移動時間を大幅に短縮させましたし、ビルや団地といった建物の整備は、都市部の産業の発展と労働者が都市部に通いやすい状況を可能にしました。
また建設業の功績は工業の発展を見るうえでも見逃すことはできません。
大規模な設備投資により実現したコンビナートの形成は各工業地帯の発展をもたらしました。
そしてそうした工業地帯に電力を供給する水力発電や火力発電、そして開発が進められはじめる原子力発電などの電源開発が行われました。

このように高度経済成長期は経済が大きく発展した時期であると同時に、建設業も大きく発展した時期でもありました。
したがって今でもこの時期の建物は多く残っているのですが、それらのなかには耐用年数である40~50年を経過し設備更新を待っているものもあります。
こういった建物をどう処理していくかが今後の課題となっています。

大規模な工事の必要性

経済発展に欠かせないのが設備投資です。 戦前の工業を支えた工場のなかには、その功績の大きさから歴史的建造物として保存されているものもあります。 しかし高度経済成長を実現するためには、それよりもはるかに大規模な工業を可能にする設備をなすことが必要でした。

課題に対処していくために

およそ20年にわたって続いた経済成長期に、急速に進んだ建設ラッシュですが、一方では環境問題との両立が問題視されたこともありました。 またその頃に建てられた建造物の多くはすでに耐用年数を過ぎています。 これらの課題にどう対処していくかを考えることは私たちにかかっています。